防水の改修工事は種類や劣化状況などによって下地処理が異なるので要確認!

 

改修工事の場合は既設防水層の種別や劣化状況、および撤去の有無、また新設の防水仕様の種別によって下地処理の内容が異なります。以下の項目をご参考に、現場に即した適切な処置を行ってください。

①下地の乾燥が十分であること。

1・新設する防水層に支障が生じないよう、高圧水洗浄後は十分んい乾燥させる。また保護しようの場合、押えコンクリート内に残留水分があるため冬季の施工ではとくに注意し、可能な場合は洗浄に替えて機械研削を行う。

②コンクリートおよびモルタル部が健全であること。

1・下地面は平滑にする。

2・浮き・表面縁離等の脆弱部および鉄筋・番線等の突起物は除去する。

3・豆板・気泡・あばた・目違い・段差・砂すじ等の表面不具合に対する処置を施す。

4・露筋・爆裂は脆弱部を撤去し、鉄筋の錆を落とした後断面修復材で処置を施す。

5・立上りも平場と同様に平滑にし、凹凸や不具合も平場と同様の処置を施す。また水切りを良くし、雨仕舞いの納まりをよく検討しておく。

6・ポリマーセメントモルタルを使用する場合は、プライマーの塗布やウレタン塗膜の硬化収縮による破壊・緑離に耐え得るよう、高い接着強度と圧縮強度、また耐溶剤性を有する材料(「ダブルテックスNEO」「Dワン・カチオン」または「ダイラックスNEO」)を使用する。

③排水勾配は排水に支障がない程度とする。

1・水勾配は1/100以上とする。

2・既設のルーフドレンや排水落とし口等の周囲の水はけが著しく悪い場合は、周囲のハツリ撤去や納まりの検討を行って勾配修正を施す。

3・改修用ドレンはウレタン塗膜防水用を使用し、塗かけ幅を100㎜以上確保する。また設置に際しては排水面積計算を行い、場合によってはオーバーフロー管の設置や既設ドレンの断続使用を行う。

④下地表面がよく清掃されていること。

1・プライマーやボンドの接着性を阻害させ、また防水層を劣化させるような塵埃・油脂類・鉄錆等は除去する。

2・ドレン付近に堆積した泥土やゴミ、繁茂しているコケ・植物等も完全に除去する。

⑤防水層に支障があるひび割れ・打継ぎに適切な処置が施されていること。

1・防水層に支障が無いひび割れ(概ね1.0㎜未満)んいはウレタン塗膜防水材またはウレタンシーリング材の擦り込みを施す。但し通気暖衝シートを張る場合は、この限りではない。

2・防水層に支障があるひび割れ(概ね1.0㎜以上)や打ち継ぎにはUカット後ウレタンシーリング材を充填するか補強布の増やし張り、あるいは両方の処置を施す。但し通気暖衝シートを張る場合は、この限りではない。

3・誘発目地・化粧目地には予めウレタンシーリング材を充填しておき、補強布の増やし張りを施す。

⑥入墨および出隅が適切に処理されていること。

1・入墨および立上りの入墨は通りよく、直角とする。また出隅および立上りの出隅は通りよく、R面または45度/W=5㎜以上(メーカー推奨値15~30㎜程度)の面取りを施す。

⑦コンクリート基礎廻りで適切な雨仕舞いができること。

1・架台の下部に隙間がある場合はシーリング材の充填をほどこす。

2・既設の防振ゴムが著しく劣化している場合は取り替えを行うか、余剰分を切除した後入墨にシーリング材を打ち、コンクリート基礎ごと新規ウレタン塗膜層で巻き込む。また挙動部は補強布による増やし張りを行う。

⑧金属類の取合いが適切に処置されていること。

1・防水層と取合う金属部分は表面の汚れ・油脂類・錆・塗料を除去し、プライマーの接着が阻害されないようにする。

2・発錆や腐食が進行し、著しく劣化したものは交換をする。

3・固定不良が無いことを確認する。また挙動が頻繁あるいは大きいと思われる箇所については、絶縁処理もしくは補強布による増やし張りを施す。塗かけ幅は100㎜以上(推奨値)を確保する。

4・ウレタン塗膜防水が掛かる部分は目荒し研磨(サンドペーパー#100程度またはサンダー掛け)を行い、その後脱脂処理を施す。とくに「溶融亜鉛メッキ」等、十分な接着力を得られない可能性がある金属下地の場合は入念に行う。

⑨シーリング材の設置が適切にされていること。

1・劣化が進行しているシーリング材は撤去し、打ち替えを行う。

2・防水層に支障を生次させないように、シーリング材の種別選択は適切に行うこと。

3・防水層端末・金物の取り合い等、必要に応じて適切にシーリング材が設置されていること。

⑩保護層の伸縮目地に適切な処置がされていること。

【MGテープ】

1・既設目地部のキャップおよび保護コンクリート表面より突出している目地材は撤去する。また伸縮目地の交差部はクロスラップさせずに張り付ける。

【MGタイト】

既設目地材は十分に除去し、水上がりを防止するために空隙を必ず設けたうえでバックアップ材を設置する。その後充填し、平滑に仕上げる。

⑪PCa下地およびALC下地の場合の注意点は、以下の通りとする。

1・接合部の目違い・段差は、なだらかになるようにサンディングまたはポリマーセメント系モルタルを塗布する。また目地部についても空隙無く平坦になるように充填する。

2・接合部に大きなムーブメントが予測される場合は、通気暖衝シートを張るか補強布の増し張りを施す。

3・表面はポリマーセメント系モルタルで平滑に仕上げる。その際使用する材料は②-6と同様のものとする。

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